ご報告

 2005年12月、B区C駅駅西口徒歩2分に、小児精神科専門診療所として、西竹の子クリニックは生まれました。担当医は私だけ。診察日は水曜のっご2時から6時半までと、土曜の午後2時から6時半までの週2回。カウンセラーは、各曜日専任が1人ずついる。
 開設1年目における総受診者数は約150名。のべ約1200回。2006年11月でいえば、9回の診察コマに平均16人受診していた。
 受診者の男女比は1:2で女性が多い。これは心の問題を大切にするのは女性が多いという話と一致する気がする。以前からのつながりで、成人の受診者も担当しているが、6歳から17歳に限れば3:5とやや男性が増える。全体の割合でいえば約6割がこの年代だ。
 受診者の居住地域は、さすがに足立区内が最も多く、以下、層化、春日部、越谷、川口、さいたまが多い。診療圏は足立区周辺と埼玉県南部に広がっていた。
 1年の診療でお引き受けした新患は95名ほどで、月平均8人弱。新患受診のピークは1月10人、4月12人、10月17人と、新学期が始まる時期に集中している。私が発達障害が苦手なこともあり、お電話を受けた段階でお断りしている。
 受診者の診断は、うつ病不登校(親の相談を含む)、子どもの相談(ひきこもりなど)、統合失調症、、パニック障害、チック、社会恐怖、偏頭痛、アスペルガー障害などが目立つ。
 需要に供給が追いつかないこの分野は、「時間をかけること=丁寧に診察する」という図式ができあがっているため混んでいるところでは3ヶ月あるいは6ヶ月待たなければ診察が受けられない。私はそれはおかしいと感じている。中には急激に起こってくる疾病もある。全ての小児精神科が流行りの発達障害で埋め尽くされて良いわけがない。そう思って、急な疾患に応じるために、初診は原則として申し込みのあったその日か、直近の診察日に行った。とにかく今を何とかして欲しい、という要求に即応し、次の診察までにはすっかり回復してしまった方も少なくない。あえて予約制を取らなかったことの利であろう。

 私の念願だった小児精神科クリニック。応援して下さった皆様のおかげで実現にこぎつきました。本当に感謝しています。どうもありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いします。

 今後は、その時々で思った、治療の覚え書などを発表してゆきたいとお思います。