狂気と犯罪

狂気と犯罪 (講談社+α新書)作者: 芹沢一也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/01/21メディア: 新書購入: 7人 クリック: 58回この商品を含むブログ (56件) を見る 副題に「なぜ日本は世界一の精神病国家になったのか」とある。私は精神科の研修を通称「赤…

無言の対話

私は対話が大の苦手である。おやっと思われる方もいるだろうが、自覚的にはそうである。診療場面で何かを伝えるということは、時に神が断罪するにも等しく、あるいは悪魔が取引条件を提示するようなものだから、その一言一句は重みがある。私はその重みに耐…

手首の傷

最近問題になっていることに、リストカット症候群というのがある、何かに付けショックなことがあると、手首を切ってしまうのである。一般的には小刀系の物できるから、きずは浅く血がにじむ程度のことが多い。やっかいなのは、手首の内側の筋肉や腱を損傷し…

「私は治るんでしょうか?」

よく尋ねられます病名は?、状態は?、治療は?。そして治りますか?。新たに発症した方限定でのお答えですけど、大丈夫ですと応じます。 統合失調症は三分の一の確率で再発と寛解を行ったり来たりしますが、三分の一の方は薬を服みながら立派に社会生活を送…

あなたは治りません

こう、宣言する医者が増えているような気がする。 以前に受診した患者さんで、「あなたは人格障害だから治りません。○○という薬でも服んでいなさい」と宣告されてショックを受け、それが本当かどうか確認のために受診された。 人格障害という言葉がいけない…

治療の境界線

不登校・登校拒否(以下不登校)、学習障害、ひきこもり。これらの状態を発見した場合、どうされますか?。不登校も10年程度前までは、早期発見早期治療が叫ばれていましたが、児童青年精神医学会での議論の結果、それは誤りであることが結論づけられまし…

はじめまして

はじめまして。自称小児精神科医のKumahigeと申します。 自称、としましたのは、日本には児童精神科医・小児精神科医を認定する機関が一つだけしかなく、日本児童青年期精神医学会(だったかな)というところだけなんですが、ここは子どもの精神科だけを勉強…